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「最低限のお金しか使わずに土日を過ごしたい」」 年収300万円の生活実態

「最低限のお金しか使わずに土日を過ごしたいですね」。

都内でIT系の会社に勤める20代男性はそう渇望する。

 

男性は17年に大学を卒業し、就職。勤める会社は創業10年以内のいわゆる「ベンチャー企業」だ。

業績は伸びてきてはいるものの、社員に賞与を支給するほどの財力はない。

「手取りが20万円あるかないかで、1年間続きます。4月に一時金として5万円ありましたが、、、。なんというか、5万円だと『交通費か何か?』と思ってしまいますよね」。

 

男性の年収は額面で290万円ほど。手取りで換算すると250万円程度だ。賞与もなく、手取りも多いとは言えない。だが毎月5万円以上を貯金しようとしている。

「これだけ年収が少ないと、何かあった時に何もできないですからね」。

 

では、どのようにやりくりしているのだろうか。

支出は以下の通りだという。

 

 固定費(毎月一定の金額で発生)

家賃 5万5000円

スマホコンタクトレンズ・生命保険代 1万5000円

JCOMのインターネット経費代 4500円ほど

受診料(2か月毎) 4460円

合計 7万8960円

 

変動費(節約次第で上下する)

食費 3万~3万5000円(友人などとの食事含む)

日用品 9000円くらい

散髪代 3600円くらい

光熱費 1万円くらい

交通費(定期以外、チャージなど)3000円くらい

小説(ブックオフで)324円

新聞(電子版)1058円

5万6982~6万1982円

 

合計13万5492~14万492円(若干変動する)

 

食事は基本的に自炊。米だけは東北の実家から毎月2回送ってもらっている。

土日のどちらかに作り置きをし、1週間を過ごす。

周囲からは「夏場大丈夫なのか」「栄養足りているのか」と心配されるが、去年会社で受診した健康診断では「良好」との判定が出ている。

「自分にとって、外食も栄養補給の重要な機会となりますね」

 

20万円にほんのわずか届かない手取りから上記の収入を引くと5万円ほど残ることになる。

だが「そんなに毎月上手く貯金できないですよね。たまには友人と会って食事したりしないとストレスになりますし」

土日は、「掃除、自炊、家でくつろぐ、たまに友人と食事」で過ごし、終えるという。

「自炊の食費、日用品など生活に必要な出費以外、出来ればお金は使いたくないですね。

イオンに行って、何も買わなくても眺めているだけで楽しいですよ」

物寂しげに話す。

 

出費がかさむ娯楽をする余裕はない。

「旅行なんていけないし、帰省する時も新幹線じゃなくて高速バス。欲しいものも我慢しています。冬のコートはもう4年ほど同じものを着ていますね」。

 

「さすがに賞与が欲しいので、絶賛転職活動中です。狙うは賞与があって、出来れば社宅や住宅手当がある企業。今の会社での残業は多くても20時間で、残業が少ないのはいいのですが、一方で金が少ないと何もできませんからね」

「最近の楽しみは、マッチングアプリで出会う女性に『顔小さいですね』と言われてチヤホヤされるくらいですね。あ、なのでアプリに生活以外ならアプリにお金をかけてます」苦笑交じりに話した。

 

「年収300万円時代」と言われるようになって久しいが、実際にその収入で暮らす人は日々の生活でいっぱいのようだ。

 

少し事実と変えている、筆者の話である。

 

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いつかはこうなりたいような気もする